好きすぎた、たぶん。
俺んちの駐車場は地下だから、駐車場だけではどこか全く分からない。
っつーか、駐車場入る時マンションに入るって気付かなかったのかな。
まぁ、暗いしね。
「いや、あの・・・」
いくら好きな芸能人でも男の部屋に行くことには抵抗をみせるのかなんなのか、バイトちゃんは車から降りてその場を動かなかった。
「何、なんかすると思ってる?」
「・・・え、いや・・・」
「俺ね、こう見えて一応芸能人なんだ。」
「は、はい・・・」
「だからテキトーなレストランとか、あんまり入れないんだよ。だからここにしたの。変な意味はないよ。」
「・・・・・・」
「ね、ご飯食べよ。腹へったよ。鞄持ってっちゃうよー。」
俺がマンションの中へ向かって歩き出すと、戸惑いながらもバイトちゃんもついてきた。