好きすぎた、たぶん。
「悪かったな、お前だけ呼んで。」
「いえ、ドラマのことっすよね。」
「あぁ、もうギリギリだな。期限。」
「はい。」
曲を作りながらも、“MOON”の発売日を迎えながらも、考えてはいた。
ドラマに俺は出るべきなのか、出ないべきなのか。
ドラマに出るとそれこそ利益は生まれると思う。
俺の名前は広がる。
NUTSの名前も広がる。
タイアップが付くわけだから、曲自体が広がる。
悪いことはない。
わかっても、すぐに頷けなかった。