好きすぎた、たぶん。


「・・・詩織ちゃんってさ、普通に俺と話す時はすげぇ緊張してんのにさ、NUTSのことになると普通に喋るよね。ちょっと早口になって。」


「え?あ、すいません・・・」


「ううん、嫌だって言ってんじゃなくてさ。」


「はい・・・」


「そんなにNUTS、好き?」


「はい!!もちろん!!」


「そっか。」



詩織ちゃんはいつもそう。



いつもってほど、知り合って間もないし、会ったの2回目だけど。



でも、迷いない言葉と真っ直ぐな目を俺に向ける。



こないだも今日も、満面の笑顔を俺に向けた。



俺には一生かかっても出来ない。



迷いない言葉も、嘘のない真っ直ぐな目も、曇りのない満面の笑顔も、俺にはない。






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