好きすぎた、たぶん。
ベンチの下を覗くと、そこに子犬がいた。
あれ。
この犬・・・こないだの・・・
前にこの公園に来た時にも俺のとこにきた犬?
たぶん豆柴ではなく、柴犬の子供。
「お前、まだここにいたのか。」
「ワンッ!!」
「・・・ずっと1人でいたのか・・・?」
俺に向かって甘えるような声で鳴くこの犬を、きっと汚いの承知で抱きかかえた。
「俺んち、行くか?」
「ワンッ!!」
2度も偶然会った犬を、家に連れて帰ることにした。
ごめんな。
散歩なんて滅多にしてあげられないし、あんまり可愛がってあげる時間もないけど。
でも、もう1人も嫌だろ?