好きすぎた、たぶん。
俺らは滅多に一緒に風呂は入らない。
恥ずかしいとかそんなんじゃないけど、なんとなく前からそう。
何でだろうね。
まぁ俺も風呂に一緒に入るのとか、風呂場でやんのとか、そんなに好きな方ではないからいいけどさ。
京子さんより先に風呂に入らせてもらって、俺が出るとスッピンになった京子さんが風呂に入って行った。
俺は髪の毛も濡れたパンツ一丁のまま、京子さんの寝室に行って煙草に火を点けた。
京子さんのベッドの隣にあるサイドテーブルには、灰皿が絶対置いてある。
でも京子さんは煙草を吸わない。
今まで一回もないと思う。
この灰皿は、俺のため。
もしかしたら京子さんに他にセックスする男がいるとしたら、そいつの為かもしれないけど、灰皿を置くようになったキッカケは俺だった。
煙草がそんなに好きな方じゃないから、寝室にしか置いてないけどね、灰皿。