好きすぎた、たぶん。
「こないだお前、不安だって言ったじゃん。曲作るの。」
「・・・うん。」
「そりゃ不安だと思う。売り上げはやっぱり気にしなくちゃいけないし。」
「・・・そうだな。」
「そういうのって好きにはなれないけど、でも俺らはもうそういう立場になったんだから。それは仕方ないことだと思う。」
「・・・あぁ。」
「だけど、それだけを気にして曲を作って欲しくない、可威には。」
やっぱりこいつは、気持ち悪いくらいに俺の考えてることがわかってるらしい。
そりゃそうだよな。
こいつとは嫌になるほど一緒にいた。
俺のこの街での思い出を思い返すと、絶対潤が一緒にいる。