好きすぎた、たぶん。
京子さんに甘えてるのかもしれない。
俺よりもずっと年上で、人生経験だって俺より多くて、いつもあの人が言うことには励まされてきた。
あの人は言うことにブレがないと思うし、そういうとこには尊敬してる。
7つも下の男と結婚もせずやってるのは、確かにどうかと思うけど、でもやっぱり社長だね。
あの人と一緒にいていいことばかりではないけど、でも、落ち込んだ時に会ってしまうのは、彼女のそういうところを俺は求めてたんだと思う。
家に着いて、リビングにあるギターを手に取った。
無意識に大きく深呼吸をした。
こんなこと言っちゃナメてるって思われるかもしれないけど、歌詞は何でもいい。
テキトーでいいっつってんじゃなくて、歌詞のジャンルは何でもいい。
恋愛でも友情でも家族でも。
ただ、あの頃の俺に会おう。