好きすぎた、たぶん。
「まだ完全に完成してないけど、曲、作ってみたんだ。率直に感想言ってほしい。これ聴いて、出すの不安だと思ったら、そう言ってほしい。まだ会社の誰にも聴かせてないけど、最初にお前らに聴いてほしい。」
「うん。」
スタジオ内に完成はまだしてないけど、ある程度出来た曲をかけた。
みんな黙って聴いてくれていた。
「・・・どう・・・かな。」
「・・・うん。いいよ。」
最初にそう言ってくれたのは、潤だった。
「“MOON”も“tears”も、可威っぽかったけど、今回は何か懐かしいな。高校時代思い出す。」
健吾が続けてそう言った。
「ね。すごくいいよ。これでいこう!!」
昔から変わらないちょっと幼い笑顔を見せて、和樹がそう言った。
「決まりだな。」
最後にそう言ってドラムをまた叩きはじめた武司。
「お前の曲だな。」
潤がそう言って俺の背中を叩いた。