好きすぎた、たぶん。


別に「お金ちょーだい」なんて、一言も言ってない。



知り合った女を惚れさせて、一緒にいれば、勝手に向こうは何でもしてくれた。



金を直接もらったことも一度もない。



それだけは何か嫌だった。



だから代わりに、モノをもらった。



例えば、飯。



金をもらって自分で買うんじゃなくて、食わしてもらう。



それはタメの女にもしてもらったことだった。



学校行けば、昼飯を食わなきゃいけない。



周りにいた女は、俺は頼んでねぇのに勝手に弁当を作ってきた。



だから俺はそれを食べた。





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