好きすぎた、たぶん。
「ごめんなさい、私…」
車に戻ると詩織ちゃんが泣きそうな顔で必死に謝って来た。
「ううん、詩織ちゃんが悪いわけじゃないよ。健吾が見つけて無理矢理連れてかれたんだろ?俺こそごめんな。こんなとこで1人にさせて。」
「…いえ…あの、大丈夫ですか?」
「大丈夫大丈夫。ごめんね、ダチの妹とか言って。」
「いえ…それは…いいんです…」
「行こうか。」
「…はい…」
この後詩織ちゃんを家に送って、また俺はスタジオに逆戻りした。
それぞれ出来たばっかのアルバム用の曲を練習する。
俺はギター練習しつつ、歌いつつ、曲思いついたらメモって。
練習に入ればみんなそれに夢中だから、詩織ちゃんのことを誰かが話題にすることはなかった。
…あ、そだ。