好きすぎた、たぶん。
ステージからはけると、沢山のスタッフさんが拍手と共に声をかけてくれる。
俺らは受け取ったタオルで汗を拭きながら、その言葉に応えた。
「おぉ、お疲れ様。」
楽屋に戻ると、杉原さんが来ていた。
「お疲れ様です。来てたんすか。」
「おぉ、見てたよ。」
「そうっすか、ありがとうございます。」
杉原さんに挨拶したところで健吾がシャワーに行った。
あ、先行かれた。
1コしかねぇのに。
「可威。」
「はい。」
バシッ!!
「痛っ!!」
なんだか無駄にご機嫌な杉原さんに思いっきり背中を叩かれた。
「なんすか。」
「おめでとう。」
「へ?」