好きすぎた、たぶん。


「可威。」


「・・・何。」


「自覚を持ちなさい。」


「・・・・・・」



何も言い返せなかった。



夏実の言ってることは、ムカつくけど全て当たってて。



確かに咲と撮られた頃とは、もう違う。



ましてや相手は高校生で。



自覚を持てと言われて当然のことをしてるのかもしれない、俺は。



だけど、なぜか夏実の言う通りに出来ない自分がいた。



なんでかわからない。



夏実が言う通り、今までの遊びの女だったら、夏実が何て言おうと俺には関係ない。



たまたま夏実と会っちゃって、あいつが何かキツいこと女に言っても気にしてこなかった。



それで女が離れていこうが、俺に泣いてこようが、どうでもよかった。



でも、違った。


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