好きすぎた、たぶん。
こんなにも前日からやる気の出ない仕事もないと思う。
昨日から今日のこと考えると、憂鬱になる。
別に高校の文化祭に出るのは嫌じゃない。
ただ、詩織ちゃんの学校って考えると、やっぱり気が進まない。
はぁ~。
なんか嫌な予感がする。
そんな思いのまま、今移動車で高校に向かってる。
本番を迎えてほしくない時ばっかり、1日1日が早く過ぎてる気がする。
学校に着いて車を降りると、校長とか上の方の先生達に出迎えられた。
「本日は当校の要望を受けていただき、誠にありがとうございます。よろしくお願い致します。」
緊張してるような面持ちで深々と俺らと夏実に頭を下げられた。
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
夏実もいつもと変わらず返す。
俺らはそのまま、今日俺らの為に用意してくれた教室に通された。
生徒が来ないように、その教室の周り一帯を使用しないことになってるらしい。