好きすぎた、たぶん。


他の実行委員の子達も芸能人が来たからなのか、尋常じゃないくらい緊張してます的な雰囲気がすごいけど、詩織ちゃんからもその雰囲気がすごかった。



まぁたぶん俺らが来たことへの緊張じゃなくて、俺とのことがバレないようにの緊張だろうけど。



俺もすぐに詩織ちゃんから目を逸らしてしまったけど、逆に怪しくない?ってくらい、詩織ちゃんは俺の方を見なかった。



この後、文化祭実行委員の担当の先生らしい男の人が来て、生徒達の自己紹介をされた。



自己紹介っつっても名前言うだけだけどね。



「じゃあ手短に、名前だけ。」



そりゃそうだ。



こんなとこで趣味言われてもね。



委員長の男の子から始まっていって、覚えられるわけないけど、一応みんなの名前を聞いた。



「じゃあ、次。」


「実行委員2年の森野詩織です。よろしくお願いします。」



・・・・・・実行委員2年か・・・



制服姿の詩織ちゃんは、別にめずらしくない。



高校生の女の子だってことも、十分わかってる。



だけど、なんかそこに引っかかった。






< 643 / 880 >

この作品をシェア

pagetop