好きすぎた、たぶん。
・・・別にいいんだけどな。
生徒いたって。
そりゃいるでしょうよって感じじゃん。
まぁいいけど。
夏実の判断だし。
・・・ってかトイレ行きてぇんだけど。
「あ、じゃあ帰る前にトイレ貸してもらってもいいですか?」
「はい!!こっちです。」
「あ、大丈夫大丈夫、来る時見たから。階段の近くにあったトイレ借りていいですか?」
「はい、どうぞ。」
・・・なんかすげぇ気ぃ遣われてんな。
逆に申し訳ないんだけど。
1人で教室を出て、トイレに向かった。
ここらへん一体は生徒が入れないようになってるから、別にトイレ1人で行っても、トイレにも廊下にも誰もいない。
用をたしてまた教室に戻ろうとすると、俺らのいた教室からちょうど詩織ちゃんが出てきた。
「・・・あ。」
誰もいない廊下で俺に会って、思わず詩織ちゃんの声が小さくもれた。