好きすぎた、たぶん。


それから10分くらいして俺らは学校を後にした。



俺らの今日の仕事はこれだけだったから、そのままそれぞれ帰宅した。



「ごめんね、急に。」


「いえ全然!!」



家に帰ってから曲作ったりなんなりして、22時になって詩織ちゃんを迎えに行って、また家に戻ってきた。


そしてもういつものことのように、詩織ちゃんは夕飯を作ってくれて、一緒に食べた。



今日は文化祭で疲れてるだろうからいいっつったのに。



「あ、今日!!すっごく楽しかったです!!」



片付け終えた詩織ちゃんが、満面の笑顔で俺に言った。



「俺も楽しかったよ。」


「本当にありがとうございました。」


「ううん。」



でも俺は、今日は一緒に飯食ってのんびりみたいな気分ではなかった。



いつもそうしてるわけじゃないけど。



「ねぇ。」


「はい・・・え?」



ソファーで隣に座る詩織ちゃんを抱きしめた。



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