好きすぎた、たぶん。


また車を走らせて家に帰って来た。



家の前に着いて玄関に鍵をさした。



……回らない。



開く方向に鍵が回らない。



はぁ~。



昨日からなんとなく予想は出来てたから、特に驚きもせず、玄関を開けた。



やっぱり。



的中。



玄関には夏実の靴があった。



「勝手に入るなよ。」


「お取り込み中にピンポン鳴らしたら悪いと思って。」


「勝手に入るのは悪くねぇのかよ。」



パソコンの前の椅子に座って、煙草に火を点けた。



「何の用。仕事の迎えには早過ぎませんか。」


「わかってるでしょ?あたしが来るって。」


「……」



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