好きすぎた、たぶん。
「本当にずっと好き。」
「・・・うん。」
「・・・でも、忘れた方がいいのかな。」
「・・・・・・忘れてくれとは、お前の気持ちだから何とも言えないけど、でも、気持ちにはもう応えられない。」
「・・・・・・」
「別れてからもお前とやったりしたこと、悪いと思ってる。変に気ぃ持たせたかもしんない。」
「・・・・・・」
「だからもう、お前とはキスもしないし、セックスもしない。前の彼氏として、同じ事務所の先輩後輩でいよう。」
「・・・・・・わかった・・・」
こんなに真面目に人の告白に応えたのは、初めてかもしれない。
でもそれくらい、俺は咲に頑張ってほしいと本当に思った。
俺は本当に、こいつを尊敬してたから。
こいつの歌が好きだから。
「・・・好きなの?」
「何が?」
「こないだここにいた人。」
「・・・違うよ。」
「もう捻くれたことは言わない。可威の気持ちはわかったつもり。でも、女の勘で最後に1つ捻くれたこと言っていい?」
「何?」