好きすぎた、たぶん。


確かに詩織ちゃんの言う通りで、彼女じゃないし、まぁ遊びの部類に入るのかもしれない。



それを詩織ちゃんが自覚しててもおかしくはないけど、俺の中で衝撃だった。



思わず俺が詩織ちゃんを見ると、それに気付いてすぐ俺から目線を逸らした。



隠したかったのかもしれない。



でも、見えてしまった。



目に涙が溜まっていたのを。



「詩織ちゃん・・・」



「いいんですいいんです、こうやって可威さんが気にかけてくれただけでも嬉しいです。」


「・・・・・・」



たまらなかった。



こんな言葉を言わせてることが。



俺は思わず俺に背を向けた詩織ちゃんを抱きしめた。



「そんなこと、言わないでよ。」


「・・・・・・」


「詩織ちゃん、聞いて?」



俺に抱きしめられながら、詩織ちゃんは小さく頷いた。




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