好きすぎた、たぶん。
「ダメですよ、もう起きましょ?」
「えぇ~。」
「そんな甘えてもダメです。もうだって結構寝ましたよ?」
お母さんみたいなこと言う詩織ちゃんは、俺を無視して起き上がってしまった。
「寝はしたけど足りなくない?」
俺も続いて起き上がって、ベッドの上に座ったままの詩織ちゃんを後ろから抱きしめた。
「え!?」
「足りるの?詩織ちゃんは。」
「何がですか?」
・・・真面目に言ってんのかな。
この子。
「俺が。足りた?」
耳元とそう言うと、詩織ちゃんがビクッ!!となったのがわかった。
「・・・十分ですよ。」
「え、何、足りない?」
とぼけて詩織ちゃんが前を隠してるシーツを取った。
「え、ちょっ!!」
「隠さないでいいよ。」
「・・・いやです、恥ずかしい・・・」
「邪魔になるから。」
って言ってもまだ手で隠す。