好きすぎた、たぶん。


・・・何だろう、話って。



ってか!!



今気付いたけど、家族知ってんだ、俺とのこと。



言ってないって言ってたのに。



まぁいいんだけど、知られてんのは。



でもちょっと驚き。



なんだろう・・・



色々考えながら走ってると、家の前でお兄さんらしき人が立ってた。



お兄さんの前で車を停めて、助手席側の窓を開けた。



「・・・あ、すいません、忙しいのに。」



俺の顔を見ただけでまだ名乗ってないけど、俺ってわかったらしい。



知ってくれてるんだ、俺と詩織ちゃんのことの前に、俺のこと。



「あ、いえ。お兄さんですよね?」


「はい。」



俺もあんまり時間ないし、そんなに長くないみたいなこと言うから、お兄さんが助手席に乗って近くの空き地に停めて話すことにした。



「すいません、急に妹の携帯で電話して。」


「あ、いえ。」


「電話でも言いましたけど、詩織の兄の森野雅明です。はじめまして。」


「矢神可威です。はじめまして。」



< 748 / 880 >

この作品をシェア

pagetop