好きすぎた、たぶん。


詩織ちゃんから聞いてて知ってたけど、雅明さんは25歳で俺より2つ上。



上だなぁっていう感じのしっかりした印象の人だった。



「あの・・・どうしたんですか?」


「あぁ、はい。」



用件を聞こうとすると、お兄さんの顔が若干曇ったように見えた。



・・・何?



なんかそんな真剣な話?



詩織ちゃん何かあった?



「先に話しておくと、今僕とKAIさんが会ってることは詩織は知りません。」


「あ、そうなんですか。」


「はい、電話したことも。あいつは今まだ学校で、たまたま携帯忘れてって。よくないなとは思ったけど、電話帳でKAIさんの名前探して勝手に電話かけたんです。」


「・・・そうですか。」



・・・え、なんか怖いくらい真剣なんだけど。



よくないって思いながらも携帯見て電話かけて来るほどのことってことでしょ?



「詩織はあなたとのこと家族にも言ってません。僕が気付いてることも気付いてないと思います。」


「・・・はい。」


「俺はたまたまKAIさんに送ってもらった詩織を見たので気付いたんですけど、親は知りません。」


「・・・はい。」




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