好きすぎた、たぶん。
プルルルル。
プルルルルル。
「何?」
「・・・お前電話出ていきなり何かよ。」
「いやだって可威からだって画面出るし。」
「まぁそうだけど。」
「で、何?」
「今日お前も打ち合わせだよな?」
「そだよ。」
「じゃあ俺んち寄って俺拾ってって。」
「えぇぇぇ。」
「こないだ俺お前拾って仕事行ったじゃん。」
「はいはい。」
電話を切ってまたベッドに横になった。
昨日家に帰ってきてからもずっと、詩織ちゃんのお兄さんに言われたことを考えちゃって、寝れなかった。
疲れて眠かったはずなんだけど、目をつぶっても何しても、考えちゃうことは1つで。
気付けば朝になってた。
今日は打ち合わせで事務所行くんだけど、自分で行かなきゃいけないらしく。
でも運転できるような気分でもなかったから、潤に頼んだ。
煙草を手に取って火を点けた。