好きすぎた、たぶん。


やっぱりまた煙草に火を点けてしまった。



わかりやすいな、俺の行動。



潤はただずっと黙って聞いてくれていた。



「・・・可威は?どうしようと思ってんの?」


「・・・・・・会わないようにしよう・・・って思ってる。」


「そう。じゃあ何に悩むの?」


「・・・・・・会わない方がいいってのは、わかってる。」


「うん。」


「でも・・・会えなくなるのは・・・嫌だって思ってる・・・俺がいる。」


「どうしていいのか、わかんないのか。」


「・・・いや、どうしていいっていうより・・・」


「踏み切れないわけね。会わないって。」


「・・・・・・」



煙草の灰を灰皿に落としながら、俺は小さく頷いた。



「・・・そっか。それで何か変だったわけね。」


「・・・・・・・・・」


「曲、作るか。」


「え・・・?」


「今俺が何か言っても仕方ないだろ。」


「・・・・・・・・・」


「その子とお前のこと反対してるっつった俺が言うのも変だけど、そんだけ悩んでんだったら大丈夫だよ。」


「・・・何が?」




< 765 / 880 >

この作品をシェア

pagetop