好きすぎた、たぶん。
「あたしももう31になったしね。いつまでも7つも下の男のセフレしてられないでしょ。」
「・・・ごめん。」
「・・・好きな子でも出来た?」
「・・・・・・わかんない。けど、悲しませたくない人がいるんだ。」
「うん。」
「京子さんもわかってると思うけど、俺人好きになったことねぇしさ。好きっていうのがよくわかんないけど。」
「うん。」
「でも、もうそういうことするのはその人だけがいいって思うし、何よりやっぱり悲しませたくないし。」
「・・・付き合ってたりするの?」
「ううん、もう2ヶ月くらい会ってない。」
「どうして?」
「・・・俺と一緒にいたら傷つけちゃうし、こういう仕事してるからいつも一緒にいてあげられないし、俺は人を好きになってその人を幸せにして・・・みたいな人生歩んできてないし。」
「・・・・・・鈍感だね。変なとこ。」
「え?」
「そういうの好きって言うの。十分可威はその人のこと好きなんだよ。」
「・・・・・・」
京子さんはそう言って優しく笑ってくれた。
やっぱり・・・そうなのかな。