好きすぎた、たぶん。

「･･･ねぇ、可威。」


「ん･･･？」


「１つだけ聞いてもいい？」


「うん。」


「可威、高校生の時からいろんな女の人といたけど、今でもその関係をずっと続けてる人ってあたししかいないんでしょ？」


「そうだよ。」


「なんであたしとはここまで長く、続けてくれてたの？もう、お金渡してないのに。」



涙を流しながらそう聞いてきた京子さんを、俺は抱きしめた。



「･･･まだ京子さんから金もらってた時は、１番くれてる額が多かったっていうのもある。」


「うん。」


「もらわなくなってからも続けてたのは･･･、セックスの相性じゃないって言ったら嘘になる。」


「うん。」


「でも１番の理由は、好きだったからだよ。」


「･･････」


「京子さんが俺を想ってくれる好きとは違うけど、俺は京子さんっていう人間が好きだった。いつでも大人で、考え方もブレがなくて、仕事も成功させてて、尊敬してた。７つも下の彼氏でもない男とすぐやっちゃうのはどうかと思うけど、でもそれでも俺は尊敬してたし、好きだった。」


「･･････」


「もうキスしたりセックスしたりは出来ないけど、京子さんがよければ、こうやってたまに会ってお互いのこと話したり出来たらいいなとは思う、俺は。」


「･･････」


「俺の中で京子さんは、見守ってくれてる家族なんだ。」


「･･････」



京子さんは俺の胸に顔をうずめて声を必死に押し殺してるけど、涙が止まらなくなってるのはわかった。