好きすぎた、たぶん。
・・・もうしちゃったんだけどさ。
何を今更って感じだよね、マジで。
でも、会わなくなったからといって京子さんとの関係を続けることも出来なかった。
・・・何がしたいんだろ、俺。
会わないって決めたの自分のくせに。
詩織ちゃん泣かせたの、俺のくせに。
それは十分わかってる。
好きだと気付いても、何をどうするわけでもないけど。
なのに未だに喪失感が抜けない。
いなくなった詩織ちゃんに対して寂しいと思う俺がいる。
・・・あ゛ーーーーーーーー。
うぜぇ、俺。
ピーンポーン。
・・・誰か来た。
「はい。」
マンション下のチャイムだった。
「おれー。」
カメラに映ったのは潤だった。