好きすぎた、たぶん。
何?
こんな正月に。
オートロックを開けて少しすると家までやって来た。
「どしたの。」
「あけましておめでとうございます。」
「・・・おめでとうございます。え、それ言いに来たの?」
「どんだけ律儀だよ、俺。んなわけねぇじゃん。」
そう言ってズカズカ人んちに上がって行った。
・・・あれ。
あいつ実家帰るんじゃなかったっけ。
「お前実家帰るんじゃなかったの?」
「あぁやめた。あんま休みねぇしさ。また今度ちゃんとした正月休みくれるっつってたろ?そん時にした。」
「そっか。」
「お前も来る?」
「なんで?」
「おふくろも親父も、お前に久しぶりに会いてぇって言ってっからさ。用あんならいいけど。」
「考えとく。まだわかんない。」
「おぉ。」
潤はソファに座って、俺はパソコン前のさっき座ってた場所に座って煙草に火を点けた。