好きすぎた、たぶん。
「お疲れ様でしたー。」
「お疲れ様です。」
生放送本番を終えて、俺らはそのまま局を後にした。
「「キャー!!!」」
まただ。
やっぱりまた出待ちのファンばっか。
有難いけど、やっぱりちょっと痛い。
触るってより殴ってません?的な。
警備員や夏実が抑えてくれてる中、そそくさと移動車に乗り込む。
移動車でそれぞれ帰宅。
俺は道順的に1番最初に家に着いた。
「お疲れ様。」
「あぁ、お疲れ様。」
移動車を降りて、マンションのオートロックを暗証番号で開けてエレベーターに乗った。
見てたかな、詩織ちゃん。
…見てないかな。
っていうかまだNUTSのファンかわかんないし。
それにバイトかもだし。