好きすぎた、たぶん。

「曲。どう？」


「･･･昨日の今日でいきなりかよ。」


「違う違う。どんな感じ？ってこと。出来た？って意味じゃなくて。」


「作ってるとこだよ。」


「作ってるのはわかってるよ。そうじゃなくてさ。」


「･･･わかってるよ。そういう風に作ってる。わかってるから、心配すんなよ。」


「･･･あたしだって、可威が嫌なのわかってるし、ここまでしつこく言いたくないの。」


「･･････」


「でもあたしは言わなきゃいけないの。」


「･･････わかってるよ。」


「同じじゃダメなんだよ？」


「わかってるっつってんだろ。」



喋ってる夏実の顔を見る前に、俺は少しイラついた。



っていうか、顔を見れなかった。



イラつきがもっと増す気がして。