想い。
「桃香のこと・・・だよね??」

 「うん・・・。」

絵里はなぜかいつも人の考えがわかる。お見通しなんだよね。

 「忘れたほうが・・・いいんじゃない???」

絵里は気遣って言ってくれたんだろう。でも私の答えは・・。

 「忘れたいんだよ・・・。でも忘れられないんだよね・・・。桃香と過ごしてきた日々すっごく楽しかったから・・・っ」

人前ではいつも涙を流さないのに、この時はなぜか雫がもう下にまで落ちていた。

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