知らない世界
「うん…始めるわよ」
―――‥
「陽一、早く起きなさい。
蓮くんと眞斗くんが迎えに来たわよ」
ん――…
「おっお母さん!なんでっ」
「何寝ぼけてんのよ。遅刻するわよ」
そっか。
理想の世界だから
お母さんも生きてるんだ。
懐かしいな…
お母さんの声‥
俺はパジャマから制服に着替えると
一階へと降りた。
机にはすでに
親父が新聞を読みながら座っていて
お母さんが朝ごはんを机に並べる。
「あっ陽一、おはよう」
俺は戸惑いながらも
おはよう、と返事を返した。