【短】はぁーとの記憶
後悔なんて、後になって気づくものなんだね。



存在の大きささえ、考えたこともなかった。



だって、一緒にいるのが当たり前で、



それが永遠に続くものだと思っていたから。



帰り道、ひとり歩くあたしの耳に、



どこからか、聞こえてくるのは、來斗の曲。



來斗の曲は失恋ソングばかり。



悲しくて、切なくて、それでいて温かい。



その切ない歌詞が冷えた心にしみていく。



どうしてかな?



いつでも、どこでも、來斗の歌声は遠くからでも分かるんだよね。
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