STATION LOVE

水曜日

帰りの電車を待つプラットホーム。
今日は週の折り返しの日。
駅に居る人々は皆、疲れた表情。
週末まであと２日。
おつかれさまだ。

電車が到着するまでまだ２０分程ある。
喫煙スペースで煙草を吸いながら見上げた夜空に凛と輝く月。
今年も結局、宇宙旅行は実現されなかったな。なんて考える。
自分が爺になる頃には行けるのだろうか。
めくるめく月への旅路。
未来は誰にもわからない。
窓の明かりがびっしりの高層ビルの向こうに赤い光が点滅。
「はぁ 温泉とか行きたいね。」
溜息まじりに携帯電話で女の子が話しているＣＭに出ていた最新機種だった。
ベタベタとプリクラが貼られていて、ビーズの様なのを沢山付けてこれでもかというくらいストラップがつけられていた。
きっとメールも絵文字炸裂なんだろうななんて想像。
肌寒いので、温かい飲み物を買いに列を離れて自販機へ向かう。
最後尾にいるのでおかまいなしだ。
これだけ人が多いとどの順番で乗ったとこですしづめだろ。

機械の側面に描かれたマスコットキャラクターの絵がかわいらしい。
口元が少し笑ってる。
こちらもなんだか微笑む。
日々の戯れ言も和むな。。。

そんな事を考えながらぼんやりし