眠る心
車を降りたその場所は
どこか懐かしい香りのする
幸せな気持ちで
胸がいっぱいになる
そんな場所だった。
 
目の前には、キラキラと
夜景が輝いている。

ホテルで見た夜景よりも
こっちの方が数倍も綺麗で
心を震わせる。

「ここから見る夜景
 なぎ、好きだったよな?

 いつもよく二人で
 見に来てた・・・
   
 あっ、無理に
 思い出さなくてもいいから」

「素敵な場所ですね 
 
 私、この場所
 とても好きです」

二人はしばらくの間
黙って、ユラユラと輝く
夜景を見つめていた。
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