眠る心
貴方は、私を壊れる程に

強く抱きしめる。

そして、耳元で囁く。

「お前は

 何も悪くない
 
 わるく、ない」

貴方の声が泣いている。

私を抱きしめたまま

貴方は告げる。

「なぎ、ありがとう
 こんな俺に、今まで
 付き合ってくれて・・・」

「わたしこそ
 ありがとうございました」

二人は、見つめ合って
薄らと赤い瞳で笑って別れた。

『ありがとう』

貴方の声が

今も

私の胸を締め付ける・・・

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