眠る心
「我侭言って
 
 ごめんなさい

 もう言わないから

 今日だけでいいよ

 今日だけは、私を選んで」

そう言って、不安げに
俺を見つめるなぎを
この腕に抱きしめた。

俺は、気づかないうちに
いつもお前に、寂しい思いを
させていたのだろう・・・

潤んだ瞳で俺を見つめる
なぎの唇に口づけた。

俺は、お前が愛しくて
堪らない・・・

「しゅうちゃん?」

なぎが、後ろで結んだ髪を
俺は解く。

そして、戸惑う彼女に
息もできない程の
熱いキスを浴びせる。

「くる、しいよ」
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