眠る心
マンションの部屋へ向かう四人

何もかもが
知っているような・・・
 
柊雨の部屋が何階にあって
どの部屋かも凪子は
分かっていた。
 
その部屋を開けた時
甘い香りがする。
  
それは、柊雨の香りと同じ。

「みんな、どうぞ入って
 なぎ・・ちゃんもどうぞ
 全然、片付いてないけど」

柊雨さんは、お客様用の
スリッパを並べてくれて
いたが

私は、咄嗟に大好きな赤色の
スリッパを手に取って
履いてしまう。
  
柊雨のスリッパを見ると
色違いの黒色を履いていた。
 
そして部屋へ入って行くと
トイレがどこにあるのか。
  
寝室がどこなのか。

私は、全て部屋の間取りを
覚えていた。
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