眠る心
愛しい人

囁き声

買って来たお酒を早いピッチで
どんどんと飲み干してしまう。

早い時間から飲み出した事に
ツアーの疲れがプラスされ

いつもなら永遠に続く酒の宴も
今宵は早くに終止符を打たれ
結局、みんなで雑魚寝になる。
 
柊雨は凪子の手をしっかりと
握って、もう離さない決意で
隣で眠る。

数時間後、目を覚ました私は
眠る、しゅうちゃんの寝顔を
じっと見つめていた。

私の視線に、貴方は気づき
目を覚ました。

「しゅうちゃん
 起こしちゃったぁ 
 ごめんね」
 
貴方は、掛けていた
タオルケットを
手に持ち、起き上がる。

そして、私の手を握った。

「行こう」

貴方は、私を寝室に誘う。
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