眠る心
俺は、事務所から外出を
禁止されていたが電話で
本当の事を話して
なぎを傷つけてしまう事は
避けたかった。

「後で、なぎの家まで
 逢いに行くよ」

「ダメだよ
 
 しゅうちゃんが動く事は
 絶対にダメだと思う
  
 私が、ホテルに逢いに
 行くのはダメかな?
  
 見つからないように
 気を付けて行くから」

俺は、部屋の番号を教えて
電話を切った後、なぎが来るの
を待ちわびていた。

早く、お前に逢いたい・・・
    
ホテルの部屋をノックする音
が聞こえる。

ドアを開けると、部屋の前には

黒い服で男装をした、なぎが
立っていた。
< 197 / 236 >

この作品をシェア

pagetop