眠る心
私を強く抱きしめる貴方。

その胸の中で貴方の温もりに
安らぎ、甘えながら
私は、頷く。

その光景を以前、凪子がいた
病室の窓からみている少年。
  
診察に来た、紫季。

「寝てなくちゃ、ダメだよ」
  
「シキ先生

 神様って

 本当にいるんだね?」

紫季は、凪子と柊雨が
抱き合う姿を窓から見つめて
とっておきの素敵な笑みを
浮かべる。

そして少年を両手で目隠しする

「見ちゃダメだよ」

二人は、口づけを交わす。

「しゅうちゃん

 ずっと一緒にいよう」

柊雨は、優しく微笑む。
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