眠る心
柊雨さんが私を心配そうに
見送ってくれている視線が
背中を伝って分かった私は
病室へと急いだ。

ざわめく胸よ・・静まれ

凪子の姿が見えなくなった
ところで柊雨は紫季の待つ
診察室のドアをノックをする。

紫季が、診察室のドアを
開ける。
 
「はい どうぞ
 シュウさんだけですか?
 そちらにおかけください」

柊雨は、繭子が今病院内に
いない事を伝えた後に
先生から凪子の事故後から
現在の状態などをカルテを
見ながら詳しく話してもらう。
 
事故の怪我はもう完治している
頭部の検査の方でも異常はなく
心配はないと聞き安心している
柊雨。

「しかし、頭部を強打して
 いましたので、後遺症という
 症状が二年、三年先に
 起こりうる可能性は
 少なからずあります
  
 その症状を少しでも早く
 発見できますように退院後も
 一年に一度はCT検査は必要
 ですので受けて頂きます」

「はい」
 
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