眠る心

『俺の存在が
 
 なぎを苦しめる・・・』

鏡に映る自分の何もできない
不甲斐ない姿をみつめる。

愛する人をこの腕に強く
抱きしめて安らぎを与えて
やる事は愚か、手を繋いで
安心させてやる事もできない

握り締めた拳・・・

『逃げないで
 
 おまえの手

 ・・・温かいね』

柊雨は、やるせない思いに
胸が張りさせそうになり
何度と繰り返し水で顔を洗う。

遣る瀬無い・・・


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