眠る心
純君は、言う・・・

「タクシー待たせて
 あるんで、大丈夫です
 ちゃんと家まで
 送りますから・・・」
   
俺は、酒に酔っていたから
できたのか彼女の乗車する
タクシーの傍に行き

開いているドアから
彼女の手を取る。
 
「ちょっと、いいかな?」
  
俺のその行動に誰もが
驚いていた。
  
一番、驚いているのは俺自身

車から下りた彼女は
もっと驚いた顔をしている。

「確か、なぎちゃんだっけ?
 また逢いたいから
 連絡先を教えてほしい」

少し考えた彼女は閃いて
鞄から手帳を出し
一番後ろの部分を破って
俺に渡して、急いで
タクシーに戻って行く。
 
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