眠る心
シュウという名前と共に
私の中にある情景が浮かぶ
・・・・・・

空港で見送る後姿の男性・・・

私は、必死にその男性の事を
思い出そうとするけれど
思い出せない。
 
思い出そうと焦り、考え込む
程に、気分が悪くなり
頭に激痛がはしる。
 
私は、両手でこめかみを強く
押さえて激痛に耐える。
 
「頭が割れそうに痛い
 まゆちゃん、助けて」
  
姉、繭子顔が二重三重に重なり
私は、そのまま意識を失う。

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