宛て名のないX'mas
【Re:Re:Re:裕美です♪】
明日なんですか!!
ドキドキしますね(>_<)
結果分かったらメールください!私、ずっと携帯見て待ってます!!
卒業試合、絶対何があっても観にいきます(^▽^)楽しみにしてますね☆
――――――
【Re:Re:Re:Re:裕美です♪】
そんなこと言ってくれんの裕美ちゃんだけだよ(>_<)
マジで嬉しい!!
受かったら、どっか遊びに行きたいね!
それじゃあ、また(^^)
あと、一応、携番教えとくな。いつでもかけて!
09…3…〇…5…
――――――
「すごい親密度アップ…!」
裕美はまた花を飛ばし、一人でニヤニヤ笑っていた。ただ、疲れは倍増。
メールしただけなのに。
孝志はかっこよくて、完璧すぎて、不安になる。
好きなのに、疲れる。
そう、すごく疲れるのだ。
上っ面の自分。
素の自分は、孝志には見せられない。
でも、これって、これって…。
(これって、どうなんですか。恋愛の神様…!)
重症だ。神様と交信まで始めた裕美は、ふと、さっきの編み物教室で、里奈がからかって言った言葉を思い出した。
『亮太くんのためにね』
(だ、だから…亮太はそんなんじゃないんだって!)
裕美は、ぱっぱっと気持ちを切り替えて、携帯を閉じ、店を出た。