色んなタイプの男性が愛!?を囁く
吸血鬼
「お前の血をくれよ......」





「なんて......。今までの俺だったら、了承も得ないで、無理矢理飲んでいたんだけどな......」






「でも、お前には恐い思いをさせたくない......」






「お前以外の血も......飲みたくなくて......」






「昔、誰かが言っていた。人間に恋をするなと。」






「その時は、どういう意味か分らなかったけど......今は分かる。愛する者に恐い思いさせたくなくて、でも愛する者以外の血を受け入れたくなくて......」






「力がなくなり、やがて灰になる......」






「でもさ。俺はお前を好きになって良かったと思ってる。例え灰となっても、お前を愛せて良かった......」






「やめろ。そんな事言うの。お前の血を一滴でも口にしてしまったら......きっと俺は正気じゃなくなる。お前の全てを......食らい尽くしてしまうかもしれない。」






「それでも、お前は俺と一緒にいてくれると言うのか......?」






「神なんて......信じねぇ俺だけど......もし神が本当にいるのだとしたら......人間になりたい。」






「お前を愛する、ただの人間に......」
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