色んなタイプの男性が愛!?を囁く
執事の場合



「お嬢様、ご準備はよろしいでしょうか?本日はお見合いの日でございます。」




「……」



「駄目だ……行くな……」




「お前の親に認められるように、頑張って地位と財産を築くとか言っておきながら、結局俺は今でもただの執事で……」



「俺より、見合い相手の方がお前の事を幸せにしてやれる……俺は身をひくべきだ……とも思った。」



「でも駄目なんだ。俺はお前を放したくない。」



「こんな事、執事が言っちゃいけないけど、俺はお前とこれからもずっと一緒にいたい。」



「俺と一緒にいたら、大変な思いするかも知れない。金持ちから庶民に移っちまうぞ?」



「それでも……それでも俺を愛してくれるなら、地位も財産も捨てて、俺と一緒に来い。」






二重人格の場合



「今日?……なんの日だっけ?」



「あー。付き合って5年目の記念日か!すっかり忘れてた……」



「しょうがないだろ?忘れてたんだから。そんな顔するなよ。」



「えっ?あっ!こら!俺の鞄を勝手に開けんな!おい!!」



「……」



「っ……そうだよ!覚えてたよ!お前さ、何年俺と付き合ってんの?」



「俺が素直じゃないって事ぐらい分かるだろ?」



「ん。これ……やる。」



「……」



「言わなくても分かるだろ?」



「言わなきゃ分かんないって……」



「……俺と……俺と……」




「……お前が、どうしてもって言うなら、結婚してやっても良いけどっ!」
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