雨のち晴れ模様。
「天に惚れた??」
天って誰??
まさか…
「いやっ…違いますよ…天って人どの人かも知らないのに…」
「だって部活見学のときもガン見してたよね?」
………
やっぱり~(泣)
あの先輩、天って名前だったんだ…
「いや…あれは……お姉ちゃん見てたんですっ!!」
我ながら無茶な言い訳だ…
「へ~お姉さんをね~。君のお姉さんって愛梨先輩でしょ??」
「は…はい…」
「ふ~ん…まぁいっか。天~~」
「えっ!?」
名前も知らない先輩が、天先輩を呼んだ。
「…んだよ…」
やっぱり無愛想な天先輩。
「いや、この子今愛梨先輩待ってんだって。傘持って無いみたいだから貸してやれよ。」
先輩は天先輩に気付かれないように私に向けて少し微笑んだ。
「はっ!?なんで俺??疾風で良いじゃん。」
「俺、濡れるのやだ。」
「はっ!?おまっふざけんなよ…」
そう言って、天先輩は私に傘を差し出してきた。
「ん。」
「いや、悪いんで大丈夫ですよ。ありがとうございます…」
「何だよ~せっかく天が貸してくれるって言ってんのにさ~」
疾風(?)先輩がブ―イングをする。
「あっ!!」
突然疾風先輩が何か思いついたように声をあげた。