雨のち晴れ模様。
「じゃあさ、天が一緒に待っててやれよ!!」
…………
「「はっ!?」」
二人の声が重なったのも無理は無い。
疾風先輩がいきなり並外れたことを言い出したのだから。
「だってさ、天も君も濡れるのやでしょ??」
「あ…あぁ…」
「はい…」
「だ―か―ら、一緒に待ってんの。」
ねっ♪
と私にまた微笑みかける。
「いやだ。」
天先輩のグサっとくる一言。
やっぱ私の読みは外れてない…
この人はあり得ないほど無愛想だ!!
「私も大丈夫です。もうすぐ姉、来ると思うんで。わざわざありがとうございます、疾風先輩、天先輩。」
「いや、俺のプライドが許さない。」
「「はっ!?」」
またもや私と天先輩の声が重なる。
「だってこんな可愛い子、放っておけないじゃん♪」
意味不明なことを言っている疾風先輩。
「いや…本当に大丈夫ですから。」
「それはないよ~だって肩、震えてるよ??」
「えっ??」
私は肩に視線を落とす。
すると、カタカタ震えているのが分かった。
「クシュンっ」
「ほら。風邪引くから。」
「あ゛――もう分かったよ!!俺が居りゃあ良いんだろ??」
と、諦めた声で天先輩は言った。